北海道大学民謡研究会合唱団わだち
北海道大学民謡研究会合唱団わだち
演目
秋田音頭の命は、その時々で歌詞が変わる地口にあります。お国自慢や風刺、時事的なものとさまざまなものが地口に込められてうたわれてきました。また、決まったメロディはなく「元祖日本のラップ」と評されています。
踊りは秋田藩主に手踊りを披露するために、武士の総合格闘技である柔術の型を取り入れて作られました。
軽妙なお囃子にのせて、一杯ひっかけたつもりで踊る宴会芸です。
荒馬は青森のねぶた祭りなどで踊られる踊りです。
わだちでは、馬(男性)とはねと(女性)が一緒になって春の訪れを喜ぶ様子を表現しています。馬の雄々しさ、はねとの華やかさ、躍動感、開放感、そして一体感。見れば見るほど、魅力が溢れ出てきます。
熊本県に伝わるお座敷芸です。「おてもやん」が示す意味については、人名であるとか下働きの女性の総称であるとか諸説さまざま。しかしなんにしても、美人ではないが愛嬌があり、人気者の女性であったということです。
おてもやんが、初々しい新妻から夫を支えるしっかり妻へと成長していく過程がおもしろおかしく、表現豊かに謡われています。
岩手県北上市に伝わり1200年の歴史をもつ鬼剣舞。赤青白黒四色の鬼面をつけ大地を踏みしめ天に舞うこの踊りには悪霊退散五穀豊穣の願いが込められています。
通常、八人での扇や刀の舞が行われますが、様々な道具を用いる曲芸のような演目も披露されます。その勇壮な踊りの様は見る者を一時幽玄の世界へ誘うでしょう。
わだちではその中でも基本となる「一番庭」が踊られています。
わだちの傘踊りは、鳥取県の「因幡の傘踊り」(鳥取県民俗無形文化財)を元にしており、民研わだち創立当初から踊り継がれていまの踊りは、雨乞いと剣の舞を組み合わせてたものであり、全身全霊で雨乞いをする農民の姿と一瞬の隙も許さない剣士の姿を演じています。
お囃子は笛一本だけ。凛と澄んだお囃子の下、リズムよく番傘を振り回す、勇壮で激しい踊りです。
民舞の基本動作が多く、フリも少ないため、一年生が最初に習うことが多い踊りです。
福島県の相馬節をもとにしており、壁塗り職人夫婦の仕事の様子を表しています。男女でペアとなって水を汲み、土をこね、土を塗って、仲良くひとつの壁を塗り上げる中で、職人気質や夫婦愛、共に働く楽しさを表現しています。
踊りの途中でちょっとした劇や台詞が加えられることもある、はじける笑顔と元気な掛け声の楽しい踊りです。
昔、首里城の造営・改築を行うとき、「さばくい」という役人の指揮のもと、国頭地方(沖縄県北部)」にある名護の山(現、与那覇岳)から材木を運んでいました。作業は危険を伴い、非常につらいものだったそうです。そこで、作業に当たっていた人々は、互いに励ましあい、呼吸を合わせるために唄をうたいました。
この唄に踊りがついたものが『国頭さばくい』として現代に伝承され、現在も沖縄各地のお祭りなどで踊られているそうです。唄をうたいながら踊る、力強く、勇壮な踊りです。
日本に数ある盆踊りの中でも、もっともテンポが速く、激しい踊りといわれています。
昔、悪さをする鬼を神様に退治してもらったことを喜んだ人々が、三日三晩踊り明かした…これが、参差踊りのはじまりになったといわれています。
わだちの参差踊りでは、男性が太鼓を叩きながら力強く踊り、「手鈴」という赤い布を手につけた女性が、そのまわりで軽やかに舞います。
かつて北海道地方で盛んだった鰊漁における、網を引き上げる際の「気合い入れ」歌を起源にもつソーラン節は、重労働であったといわれる鰊漁のさまざまな様子を踊りにて表現しています。
海に向かう男の力強さ、勇ましさにあふれた動きからは、重量感のある網の様子までも感じ取ることができます。
北海道では有名な踊りであるため、わだち内でもコンサートの宣伝用として、多くの団員の間で親しまれています。
青森県の民謡である津軽じょんがら節に、容易には妥協しない「じょっぱり精神」を加えたのがこの踊りです。
凛とした強さの中に女性の柔らかさも見え、踊りの色がとても豊かです。厳しい吹雪の中、うちに秘める強さを体中で表現し開放する、という曲想がよく語られています。
特徴ある囃子の音と共に舞うのはまた格別。踊り手は女性のみならず、男性も粋に踊ります。
熊本県の港町に伝わる民謡で、漁師の夫婦を謡った宴会芸です。地元では牛深ハイヤ祭りなどが行われ、阿波踊りのように列を成して歩きながら踊るものもあります。
わだちに伝わるハイヤ節では、一番では漁に行っている父ちゃんとそれを浜で待つ母ちゃん、二番では父ちゃんが帰ってきて喜ぶ母ちゃん、三番四番では喜び踊る二人を表しています。
踊り手も囃し手も観客も笑顔のこぼれる、明るくて楽しい踊りです。
御神楽は幕末から江戸時代にかけて農民たちによって発展した、岩手県に伝わる踊りです。もともとは豊作の願い、そして喜びを神にささげる舞だったそうです。左手の扇子は稲穂を表し、右手の錫杖はそれを刈り取る鎌を表しています。
わだちで長く踊られているうちに振りが少しずつ変わり、最近ではやわらかさ、優雅さを感じさせる踊りになってきていますが、苦しくても失われない声と笑顔に、強さが感じられる気がします。
三宅島太鼓は極めて腰を低く落とし、簡単なリズムを全力で打ち込む激しく勇壮かつ、大変体力のいる太鼓です。太鼓一基二人から、大勢で打てば打つほど、より迫力の増す演目になります。
同じリズムを繰り返す三宅島太鼓は非常に覚えやすい、「単純だが奥深い」演目で、初心者からベテランまで幅広く一緒に楽しめます。
八木節は、栃木県足利市が発祥の踊りです。踊りの名人のぐうたら父ちゃんは、働きもせず遊んでばかり。でもそんな父ちゃんはどこか憎めず、それを支えるしっかりものの母ちゃん。こんな夫婦が、たくさんのお囃子と共に華やかに踊ります!
この踊りには楽しさだけでなく、つらい生活にも負けない、というたくましさも感じられます。そこぬけに明るいこの踊りを見たら、君も一緒に踊りだしたくなるに違いない!
屋台囃子は日本三代曳き山祭の一つといわれる、埼玉県の秩父夜祭りで演奏される太鼓です。宮太鼓と小締太鼓、笛に鉦の組み合わせが非常ににぎやかで熱く、聞くだけで血沸き肉躍るわだちではかなりの花形レパです。
あふれんばかりの勢いと、人生を語る太鼓を打つ熱い眼差しにあなたはとりこになるでしょう。
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